矯正豆知識

フルパッシブ矯正のメリット・デメリット

今回は当院で表側の治療で行っているフルパッシブ矯正についてご紹介したいと思います!

従来の矯正治療ではワイヤーをブラケットに細い針金で結びつける結紮と呼ばれる方法で歯を動かしていきます。

結紮での矯正治療の歴史は長く、この治療法は現在も一般的に行われているものです。

しかし、結紮によるワイヤーとブラケットの締めつけにより歯が固定され、ワイヤーの滑りが悪くなります。

これはスムーズな歯の移動を阻害していることになります。

結紮による治療よりも摩擦抵抗の少ないロー(弱い)フリクション(摩擦)システムに分類される装置があり、その装置はワイヤーとブラケットを結びつけません。

可動式の蓋を内蔵した種類の装置(シャッター式のブラケット、セルフライゲーションブラケット)の多くがこの治療法に分類されます。ですが、この矯正治療法は歯をコントロールするためにワイヤーをブラケットに押さえつけることがあります。

特に歯の傾き(トルク)の調整はブラケットに強くワイヤーを押さえつけ、力を伝える必要があります。

ローフリクションシステムの中でも当院で使用しているフルパッシブ矯正のT21ブラケットはワイヤーとブラケットを結びつけず、治療の全てのステージでワイヤーをブラケットに押さえつける等の矯正力を利用しません。

キャップで蓋をするタイプのブラケット装置となっており、色々な種類のキャップを利用して歯の傾き(トルク)を含め様々な矯正力を弱い力でかけています。

次ページ:フルパッシブ矯正のメリット

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