矯正治療を始めるにあたり必要な検査をいくつか行います。その検査の中にレントゲン写真の撮影があります。正確な診断を行うにはセファログラム(頭部X線規格写真)を撮影することはとても重要です。
今回は、セファログラム(頭部X線規格写真)について説明していきます。
セファログラム(頭部X線規格写真)とは?
一定規格の下で撮影された頭部のX線写真(世界共通の規格写真)のことをいいます。イヤーロッドと呼ばれる突起を耳の穴に入れて位置合わせをすることによって、頭部を同じ位置・拡大率で撮影することができます。それにより、矯正治療前の診断時、矯正治療中や治療後の状態確認用の写真を同じ規格で撮影でき、比較することが可能となります。
セファログラム(頭部X線規格写真)からどんなことがわかるの?
セファロ分析は撮影させていただいたレントゲン写真を分析し、基準値と比較することで、
- 形成異常の把握
- 不正咬合の診断
- 治療方針の立案
- 成長発育の変化の観察
- 矯正治療終了後の顎顔面形態を比較
等に使用します。
診断、治療方針立案、経過観察、治療後再評価など矯正治療のすべてのステージにおける状況の把握、比較検討を行う上でなくてはならない検査になります。
こののレントゲンを撮影せずに矯正治療を行うということは、そういった検証・評価を行わないことになります。
【分析するためのチェック項目】
①側貌セファログラム
- 顔面形態
- 上下の顎の骨の成長具合→骨の原因
- 上下の前歯の歯の傾斜の確認→歯の原因
- 口唇が出ているかどうかの確認
- 扁桃腺肥大の確認
- 関節形態の確認 等
②正貌セファログラム
- 顔の対称性の確認
- 咬合平面の傾斜の確認
- 下顎の偏位の確認
- 歯列の幅の確認
- 関節形態の確認 等
セファログラム(頭部X線規格写真)は矯正治療を行っていく上で不可欠なものです。
矯正治療を検討される際には、セファログラムを撮影している医院なのかも確認してみてください。
歯科衛生士 M.N.