矯正豆知識

矯正治療中の注意点

矯正治療中は口腔内に装置が装着されるため、注意していただきたいことがあります。今回は食事や日常生活での注意点などについて説明します。

①装置の装着方法、装着時間、お手入れ方法を守る

正しい治療効果を得るために指示された通りに装置の使用を行って下さい。

正しい装置の着脱、お手入れを行わないと装置の変形や破損の原因になります。

また、指示された装着時間を守らないと、歯が予定通りに動かず治療期間が延びてしまいます。

取り外しの可能な装置は患者さんのご協力がとても大切になります。

歯科医師、歯科衛生士より装置装着時に必ず使用方法の説明がありますので、よく聞いて下さい。

ブラケット装置は気にして指で触っていると、装置の脱離や変形の原因になります。

もしもブラケット装置が外れてしまった場合はすぐにご連絡下さい!

外れたまま時間が経ってしまうとその歯だけ動きが遅れてしまい、全体の治療期間も半年くらい伸びてしまうことがありますので注意して下さい!

子供の拡大装置やマウスピースタイプの取り外し可能な装置は乱暴な着脱や取ったり外したりカチャカチャと遊んでいると装置の破損の原因になりますので注意して下さい。破損や紛失による装置の再作製は別途費用がかかることがあります。ペットを飼われているご家庭では、矯正装置で遊ばれないよう管理に注意して下さい。

②食事のとり方に気を付ける

虫歯にならないよう、糖分のとり方に注意して下さい。

虫歯菌は私達が食事で摂取した糖分を栄養にして歯を溶かし虫歯を作ります。

甘いものを全く食べてはいけないということではありません。

特にだらだら食べをしていると常にお口の中が虫歯になりやすい状態になってしまいますので、おやつの時間を決め、食後の歯みがきを徹底して下さい。

ブラケット装置での治療中は、ガムやキャラメル、お餅は食べてはいけません。硬いものもなるべく控えていただくか、小さくしてから食べて下さい。

硬いものや粘着性の強いものを食べると装置が外れてしまったり、装置に食べ物がくっついてしまうことがあります。

カレーやコーヒーなどは矯正用ゴムの着色の原因になりますので、気になる方は控えて下さい。

ブラケット装置以外で取り外しの可能な子供の拡大装置やマウスピースタイプの矯正装置を使用している方は、装置は食事歯みがきの際に外していただきますが、飲み物にも注意が必要です。

装置を装着したままお水を飲むことは問題ありません。お茶は歯に着色が付きやすい方は飲んだ後に一度お水を飲んだりうがいをすると良いでしょう。甘い飲み物は虫歯になる心配があるため必ず装置を外してから飲み、歯みがきをしてから再度装置を装着しましょう。

③虫歯や歯肉炎にならないよう注意する

ブラケット装置が入ると細かいブラケット周囲に磨き残しが多くなり虫歯や歯肉炎になりやすくなります。

虫歯や歯肉炎にならないためには毎日の”歯みがき”が大切になります!

矯正装置装着後の歯みがきに慣れるまでは、染め出し液を活用していただくのもおすすめです。

染め出し液は残っている汚れを赤く染め出してくれるもので、汚れの残っている場所が分かりやすくなります。

毎回の歯みがきで使用しなくても、夜のみの使用や週1回程度確認のために活用してみると良いと思います。

④スポーツや発音の注意

転倒時に顔面を強打してしまったり、ボールなどが顔にぶつかってしまうとお口の中に傷ができてしまったり装置が破損してしまうことがありますので十分に注意して下さい。

激しいスポーツを行う時間は装置を外すようにして下さい。

もしもお口の中に傷が出来てしまったり、装置が当たって痛みがあるときはご自身で出来る対策としてホワイトワックスをお渡ししています。

痛みのある場所(装置)に指で丸めてつけるものです。痛みがあるときはこちらをつけるとだいぶ楽になります。

発音については通常の表側のブラケット装置を使用している方はそれほど影響はありませんが、裏側矯正または拡大装置などを使用している方は初めのうちは特にサ行、タ行が発音しにくくなります。

徐々に慣れてくるためあまり心配はしないで下さい。

吹奏楽などの楽器演奏ではリードを噛む時やマウスピースを吹く時に支障が出ることがあります。

歯科医師と相談しながら治療を進めましょう。


矯正治療が始まると気を付けなければいけないことがたくさんありとても大変なように感じてしまいますが、徐々に慣れますので頑張りましょう!

歯科衛生士 M.M.

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